地元の人ですら誰も知らない秘湯、葉山・星山温泉
秘湯という言葉には、中年男のロマンをくすぐる何かがあります。
でもそこに行くには、首都圏からはかなり時間とお金がかかりそうです・・・が、そうでもないのです。
場所は葉山。秘湯という言葉とは縁のなさそうなマリンスポーツの街です。でも実際、地元のタクシー会社に聞いても「知りません」と言われる、知る人ぞ知る秘湯。
妻を誘ったのですが、家の掃除がある、と断られ、一人葉山、長者が崎駐車場までドライブ。
正面には富士山と江ノ島がくっきり。もう少し朝早ければ写真でもきれいに撮れたでしょう。
「立入禁止」の札が立つ岬先端に。落石が頻発すると書いてありましたが、引き下がる訳には行きません。
落石より心配なのは潮。引き潮の時しか行けませんよ。ぼーっとしてると潮が満ちてきて帰れなくなります。
誰もいない先端でしばしぼーっとして、さあ、今日の目的地、星山温泉に向かいましょう。
長者が崎の浜、夏は海の家も立ち、海水浴客でごったがえします。
ちょっと沖の岩まで泳ぎ、しばし甲羅干し、恐れを知らない小学校に入ったばかりの長女が浮き輪で付いてきて
・・・・もう何年前のことでしょう?
何が釣れているのでしょう。
いつか私もやってみたいと思っているのですが。
後で、この下山川をずーっと山に向かって上ることになるのですが。
御用邸のすぐ脇だからなのか、赤色が風雪で剥げていても、風情ある橋です。
その横、さすがに御用邸だけあって、警備が凄い。監視カメラがこちらを向いています。
橋を渡ると「キャンプ禁止の立て札」が。
でも良くみると、禁止なのは、9月から6月、ということは夏はOKなのですね。
ここでキャンプ、といっても、大抵は、バーベキューパーティーのようなことでしょうが、
最高の場所ですよ。
写真では見えませんが、真正面は富士山ですし。(そんなに富士山が嬉しいか)
やや、あれは一体?
大きな声で掛け声をかけ、褌一丁で、体操のような踊りのような??
良く聞くと「天照大神云々」と叫んでいます。
合掌も行ないます。
多分、何かの宗教団体の行事なんでしょう。
それにしても真冬に褌一丁とは、根性あるう。
さて、葉山公園から国道に出て、葉山公園入口の交差点から、どんどん山の方に向かって歩きます。
瀟洒な住宅地が続きます。
良い散歩コースですね。
もう海の香りはしませんね。
段々山の雰囲気が漂いだしてきます。
どこかの企業の保養所のようです。
コケが一面にはえ、どちらかというと葉山というより、鎌倉?
道はどんどん細くなり、山道のようになってきます。
しかもその横には、白蛇を模した長い縄が、木の幹をぐるぐる巻いています。確か白蛇は神の使い?
後でタクシーの運転手に聞くと、昔は、ここからきれいな水が湧き出て、近所の女性達が皆水を汲みに来たそうです。ゴルフ場(葉山カントリー)が出来た途端、ぱたりと水が止まったそうです。
さて、もうここは葉山というより、どこか田舎の里山といった場所。
今度来ようと思われる方は、是非覚えておいて下さい。お地蔵様のある四つ角を曲がり、山の方へどんどん登っていくのです。
「星山温泉はこちら」等という表示は一切ありません。
絶対分かりません。迷うこと間違いなし。
(私はというと、電話で確認したのですが、それでも分かりにくい)
そこから300メートル程登り、右折。そしてその数10メートル先を左折。
そして、今度はどんどん急な坂を降りていきます。
突然、一軒の家が。
そう、これがこの星山温泉の以前の姿だった、アスレチック場の受付です。
そこを左に曲がって、更に山道を登ると、
ようやく見えてきました。
不思議な建物、というか、小屋の集まりが。
秘湯、というより、山奥のキャンプ場です。
今のマスターのお父さんが鉱泉を当て、それを薪、もしくはボイラーで暖めて温泉風呂にしています。
2つしか風呂がなく、客は、一グループづつ入浴。先客がいる場合は、焚き木に当たって待ちます。
私が着いた時も、東京ナンバーの車の若いカップルが待っていました。
30分程待ち、いよいよ入浴。
おせじにもきれいな風呂とは言えません。妻を連れてきたら、罵倒され続けたでしょう。
シャワーもありません。露天風呂なんて洒落たものは勿論ありません。
テレビ番組で、秘湯特集なんて見て、夢を膨らませてきた人は唖然とするでしょう。
ただの風呂です。
でもお湯はびっくり。
昨今温泉を謳い文句にしたスーパー銭湯や旅館は一杯ありますが、実際風呂に入ってみても、格別普通の風呂と違っているな、と感じたことはめったにありません。
ところが、この温泉、湯に触ってみただけで、びっくりします。
何とも言えない感触。
「すべすべぬるぬる」とでも表現するのでしょうか。
とにかく、普通の風呂とは似ても似つかない感触なのです。
それは間違いなく「心地よい」ものです。
源泉の湯をそのまま使っているからなのでしょうか?
逆に言うと、他の温泉風呂は、相当源泉を薄めたってこと?
これだけ風呂好き・銭湯好きの私が、何だか初体験のような不思議な気持ち。
風呂から出て、ちょっとマスターと話しました。
ここは以前(15年位前)は、アスレチック場だったとのこと。
マスターのお父さんが、自分で山を切り開き、大人の子供も遊べるアスレチック場を作ったのです。
良くみると、所々木の間をロープが張ってあります。
マスター自身、父を手伝いアスレチックを作ったそうです。思いいれがあるのでしょうね。
この写真は、以前は地面が露出して、大人も子供もよじ登って遊んだそうです。
今はすっかり木々に埋もれてしまっていますが、ちょっと上に観音様を立てたそうです。
賑わっていた頃は、観音様まで登る競争をよくしたそうです。
やっぱり消防士が一番だったなあ、としみじみ話してくれました。
テーブルの跡があります。
かつては、子供達がここで弁当を歓声を上げながら食べたのでしょう。
キャンプマニアだった私にとって、かつて子供達の声で賑わっていた場所が、荒廃して、しーんと静まり返っているのは大変寂しいものです。
でも、自然の中に作った遊び場が、再び自然の中に帰っていく、って、それはそれで一つの摂理なのかも。
また来て上げるから、
元気出して。
妻は喜びそうもないから、また私一人だと思うけど。
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Comments
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Posted by: nazf idqfpzh | February 24, 2008 at 05:57 AM