学者・文化人の軽井沢、北軽井沢「大学村」~浅間牧場~白樺の東急ハーヴェストクラブ軽井沢高原
駅に降り立ち、湖までの高原の緑地を散策した一人の学者が、「ここに学者・文化人のための別荘の街を作ろう」と決心しました。まだ電気も水道もない土地でしたが、自身が所有する広大な土地を教授達に坪1円で分譲することにしたのです。昭和3年のことです。

その学者とは
当時の法政大学の学長、
松室致先生です。
その駅とは、
今は廃線となっている草軽鉄道の北軽井沢駅、
湖とは照月湖です。
北軽井沢の大学村の誕生です。
その後、今度は岩波書店オーナーの岩波茂雄氏が、この地を大変気に入り、自身の別荘を構えただけでなく、文士達に宣伝しまくりました。
そして、野上弥生子、芥川比呂志 、岸田今日子、更には谷川俊太郎、大江健三郎等も加わり、サロン的な山荘文化を育みました。
谷川氏も大江氏も、今でも夏はここで創作活動をしているとのこと。会えるかな。
そんな風土があったからでしょうか、
日本初のカラー映画が撮られたのも、この地です。
「カルメン故郷に帰る」
木下恵介監督、高峰秀子主演の名作です。
この北軽井沢出身の女性が東京に出て、ストリッパーになって帰ってきて、顰蹙を買う、
というストーリー・・・・
学者の街とストリッパーというのが面白い。
(私は見てませんが、父は良い映画だから見ろ、と奨めてきます)
往年の輝きを残す駅舎が今でもあります。
木製の電気機関車もあります。
さぞ、多くの人でごった返していたのでしょうね。
駅前ロータリーの向かい側に、
北軽井沢ホテルがあります。
いろいろな有名人が宿泊したのでしょうね。
そして、その横に大学村事務所があります。(左上写真)
単にこの地の別荘を管理しているだけでなく、きっと自治制の運用もしているのでしょう。
独特の地方自治のようですから。
今、駅前は閑散としており、通りはシャッター通り化しています。
文士達が激論を交わした(かもしれない)バーも閉店しています。
現役感のあるのは、床屋くらいでしょうか。
「児童多し、注意」の標識も、肝心の児童不在で、寂しそう。昔は活躍していたのでしょうね。
街かどに咲くコスモスも寂しそう。
別荘地を歩きます。
名のある人がオーナーの別荘も沢山あるのでしょう。
風変わりな別荘?もありますよ。
木の上で生活?!
学者や文化人には、風変わりな人もいますね、等と勝手に解釈して良いのでしょうか?
こちらに寄ってきて、「何か食わせろ」
(と言っているのかもしれない)
馬の先には、森にひっそり佇む湖があります。
学者も作家も、ここを散策したのでしょう。
澄んだ空気に森の精気・・・・・
インスピレーションを刺激します。
しばし散策の後、駅前に戻り、車で移動。
すぐ隣の広い広い牧草地。
浅間牧場です。
前橋市出身の母がとても好きだった場所。
少女時代の夏休み、良く来ていたそうです。
浅間山の裾野から長野原方面まで見渡せます。
先ほどの「カルメン、故郷に帰る」のロケ地でもあります。
盛り上がってる女子会グループがあったので、便乗して写真を撮ってしまいました。
タイマーのスイッチを入れて、
ハイ、ポーズ。
下の土産屋で「牧場なのに、牛はいないのですね」
とソフトクリームを売っていた店のおばちゃんに尋ねたところ、
「後楽園ドームの何十倍の面積の牧場ですよ。
牛は一杯いますが、出会うのは大変ですよ。
本気で牛を見たいなら、一日中歩いてみたら。
ここは観光牧場じゃなくて、本当の牧場だから、観光客がすぐ目にする所に必ずしも牛はいないのですよ」
と諭されました。
すいません。
「風立ちぬ」の中で、菜穂子(堀辰雄では節子)が草原を見ながら絵を描いています。
こんな景色なのでしょうか?
宮崎駿の映画にも、堀辰雄の小説の中にも出てくるシーンです。
宮崎駿の映画のホテル草軽は、旧軽井沢の旧三笠ホテル(左上写真)だと言います。
旧三笠ホテルから浅間牧場までは、さすがに実際は歩けないと思いますが、
こんな草原をイメージしていたのではないでしょうか。
さて、本日の宿泊は、この浅間牧場の隣。
東急ハーヴェストクラブ
軽井沢高原。
プレジデントリゾートホテル軽井沢とも書いてあります。
義母の知り合いが会員で、安く宿泊出来るという幸運。
天然温泉で疲れを癒した後は、夕食。
ホテル内ではなく、離れのアウトドア風レストラン。
本当に外でバーベキューしてる人もいます。
そこで、しゃぶしゃぶ食べ放題。
地ビールで乾杯!
牛しゃぶも旨いが、豚しゃぶも旨い!
極楽です。
翌早朝。
まだ家族が寝ている時に一人抜け出し露天風呂に。
昨日は正面に太陽が沈んで行きました。
本当は浅間山が正面に見えるはずなんですよね。
朝霧でかすんでいます。
一人早朝瞑想。
大学村・・・・・・この言葉に強く惹かれるのは、私の育ったのも大学村だからなのです。
といっても、北軽井沢の大学村ではなく、札幌の大学村。
札幌市内のかなり広い敷地を占めていて、広い原っぱと本物の原始林があちこちに残っています。
(写真左下は大学村の古い木です。ホームページから借用させていただきました)
北海道大学関係者ばかりが住んでいる変わった住宅街。
住人は、やや浮世離れしている人が多かったような気がします。
最近やたらこの大学村の夢を見ます。
木々の間の原っぱを走り回る
少年の私。
年なんですね。
人生の黄昏が近づいてきている証です。
もっと大事に生きねば、
一日一日。



















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